火龍の作品


答え








父さんへの墓参りを終え、俺は帰路につこうとしていた
だが・・・最後にどうしても
気になることがあった


この答えを聞ける機会は・・・
恐らくこれが最後だろうから





地下迷宮

その入り口であった場所
もう、地下へと降りる階段はなくなっている


だが、あいつは
あいつに、まだ会えるのはここしかない
何故か解っていた




いや、それは当然だ
あいつは
『ここが家』
だと言っていた
だから・・・


「ゾウディアック、いるなら答えてくれ!!」



俺は穴へ向かって叫んだ





「ここにいるけど?」
「うっ・・・」



思わず叫びそうになった
奴の声が予想外の所・・・
耳元で聞こえたからだ



「全く、君たち人間は騒々しい」



「ついでに愚かだがな」
「ふ〜ん。愚かなことでもしようとしてるのかい?」
「ああ、お前にとっては・・・なあ、ゾウディアック」
「なんだい?」
「俺は、今この土地から離れたら完全に
『ジェフ=ツリーシールド』になる
まだ、『ディーン=アルム』である内に聞きたいことがある」
「結局、どっちがコピーか、ってことだろ?」


俺の考えを見抜かれている

「おまえは、結局俺を殺そうとした。だから
俺は・・・」



「教えないよ」



「全くもって愚かだね。
僕が君を殺そうとした判断材料はコピーかどうかだからじゃない
君が家族、そして他人をどう思っているか、だ」

「家族、他人・・・」
「そう、家族や他人に不信感を抱き、前に進めない
そんな人間を残したら
家族や他人を思える人間が不憫だ、それだけのことだよ」



「辛辣な言葉だな・・・
でも、正しい
ありがとうな、ゾウディアック」


背後で
ああ
という声が聞こえた
振り返る必要はない
あいつはそこにいないだろうから
過去は、振り返る必要がないから

次に会うときがあるなら
『ジェフ=ツリーシールド』として
あいつに会おう



この時の予想は当たっていたようで
俺は結局
あいつに何度か会うことになるのだが・・・
それはまた別の機会に話そう